阿部のメルマガ

プロフェッショナリズム

1.海外がもつ可能性

海外の人材との面接頻度を高めています。いわゆる高度技能人材ですが、阿部工業にはすでに、ある程度豊富なヴェトナム人の採用実績があり、今回はさらに踏み込んだ採用を視野に入れたものです。この決断の裏には、オフショアでの工場建設が可能か否かも含まれており、日本以外での拠点作りの可能性模索といった性質もあります。もちろん、現時点ではまだまだ夢物語であり、まずは日本の生産能力強化が主眼ですが。。。一方で、日本の大学生雇用も視野に入れた活動を続けています。燕というエリアには学生インターンのハブがあるため、年間でものべ数百人単位での学生がやってきます。我々はかなりの数の学生と接する機会があるのです。こうして、今、阿部工業においても人材採用が本格化するのと同時に、海外と日本の学生双方に接する機会が増えてきました。ここで、我々は海外がもつ可能性に改めて注目しています。

2.ミーティング

全部で5名。ミャンマーの方が4名、ヴェトナムの方が1名とのオンラインミーティングを2020年の11月に実施しました。仲介していただいたのはパッションジャパンさんhttp://www.passion-jpn.com
で、自社で直接現地の学校などを視察し契約を結んでいます。彼らが面接したり、日本語を含めた育成まで行なっているケースもあるため、非常に有能な方々の斡旋をしていただけるという実感があります。今回、我々は初めて彼らが紹介する人材とのミーティングに臨んだのですが、全員「私を選ぶことのメリットがいかにあるか」というぐいぐいプレゼンテーションしてくるのが印象的でした。もちろん、採用されようという意欲があるため、リップサービスでもあるということを間引いても、極めて優れた営業行為のオンパレードであり感動しました。久しく、人事採用のタイミングで我々中小企業にくる人材で、ここまで自己プレゼンテーションをされることがあっただろうかと。日本の他社、特に大手と比較した時のアドバンテージという意味では弊社にはまだまだそこまでの力はない。それでも、これだけの意思表示をしていただければ、こちらとしてはもう全員採用したくなるような愛情すら覚えます。本格的な人材採用へと漕ぎ出せる手応えを感じました。

3.プロフェッショナリズム

一方で、中小企業に限って言えば、日本の学生採用はなかなか難しい。もちろん、これはブランディングを怠ってきた我々の責任でもあります。。もちろん、中小企業ではなく大企業を目指しているのだ、という志ゆえかもしれません。それでも、「プロフェッショナルになっていく」という意識をなかなか感じることができません。目の前の仕事を一生懸命やる先に、新しい可能性があるということを考えてほしいというのが、中小企業の我々が思う精一杯のところ。一方で、中小企業の課題は、人材採用だけではなく一種の「自信」を持ちうるかどうかです。特に工場で働く人間たちには一種のコンプレックスのようなものがあり、そこから抜け出していくのにある程度の年数がかかる。抜け出してしまえば、自分がもっている技術や能力をいかに磨いていくのかというプロとしての成長サイクルに入ります。しかし、最初からその状態にいる人材というのはごく稀ですし、それは国内外に違いはない。それでも、外国人材にリップサービスが多分にあるにせよ、「プロになる、だからお金をもらう」という意識づけが強いことに違いはなく、ここをバネに新しい世界にステップアップするのだという意識がある。我々としては、そうした人材に出ていかれるのは困るので、常に成長できる法人であるための投資や努力が欠かせなくなるわけです。どの世界においても、「自信という意識」とセットに「謙虚さと好奇心」がある人たちは強い。阿部工業自身もまた、この意識を忘れることのない前進を続けて参ります。

今回もご一読頂き有難う御座いました。新型ウイルスによる影響はまだまだ続きそうですが、皆様のより一層のご繁栄を心よりお祈りしております。引き続きどうぞ宜しくお願い申し上げます。